タタラ踏む女達 ~エボシ タタラうた~
ジブリの代表作品の一つ『もののけ姫』の劇中曲で
「タタラ踏む女達 〜エボシ タタラうた〜」はご存知でしょうか??
この曲は、山間に築かれた鉄づくりの集落「タタラ場」を訪れた主人公アシタカが、
集落の長のエボシ御前との対話を経て、製鉄の施設に立ち寄るシーンで流れます。
集落に夜が訪れ、製鉄の建物からは鉄火のひかりがこぼれ、
アシタカは足を踏み入れたところで数人の声が重なる「タタラうた」が流れはじめます。
働いている人がうたっているていではなく、場の空気そのもののようなBGMとして流れます。
はじめは歌声と素朴な和音だけですが、打楽器による軽快なリズムが加わっていきます。
「タタラうた」は、いわゆる労働歌【ワークソング】で、苛酷な仕事を共にする人たちが、
その気持ちを励まし鼓舞するために歌だと感じさせられます。
日本でも、たたら製鉄の場で歌われていた歌が残っているようです。
曲名にもあるように「タタラ場」において製鉄に従事しているのは女性たちで、
劇中では、鉄をけがすとして女性が製鉄に関わることを忌避するならわしがあるということが語られています。
「タタラおんなは こがねのなさけ」という歌詞があるのですが、
「タタラ場」で生きる人々のたくましい姿はもちろんのこと、
自らを製鉄に励むわけではないながらも人々を力づけ、
見守っているエボシ御前のまなざしが思い浮かびます。
是非皆さんも聞いてみてください
以上です。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
English Vocal Election事務局 田邉