『音楽家は遊びがない?!』
YTJには本当に沢山の種類の人が集まっているのだと、つくづく思います。
僕はクラシック音楽や新劇、ミュージカルの世界に長く身を置いてきました。
YTJでレッスンを担当する人の多くはダンサー出身者が多く、またそのジャンルも様々です。
今まであまり馴染みがないようなダンサーの方々と仕事をするだけで、僕にはとても刺激的でした。
そんな中、とあるスタッフの方に、
「音楽の人は、ダンスの人に比べて、遊びがなく、きちっきちっとしたがる癖がある」
と言われたことがありました。
その時の僕にとっては、かなり心外でした。
音楽という見えないものを表現する音楽家に、遊びがないなんて、、、!?
どうしてそんな風に見えるのだろう?
それから何となく、頭の片隅に小さなモヤモヤが残っておりました。
しかし、最近になって気付いたことがありました。
「音楽は数学と似ているかもしれない!?」
音楽には音階という音の並びがあり、
音には「ドレミファソラシド」名前が付いているのは、皆さんご存知のことかと思いますが、
その音階は、周波数(Hz)という数字で表すことが出来ます。
周波数(または振動数)とは、簡単に言うと「1秒間に音源が振動する回数」のことを言います。
例えば、ピアノの鍵盤の真ん中辺りにあるドのすぐ上のラ(A1)の周波数は440Hzです。
これが倍の880Hzになると、1オクターブ上のラ(A2)の音、
またこれが倍の1760Hzになると、また1オクターブ上のラ(A3)の音になったりするのですが、
この様に音の高さは、全て数字で決まっているのです!
では、この音階と数字の関係を作ったのは誰なのか調べてみると、、、
かの有名な数学者ピタゴラスだったのです!
「万物は数なり」という彼が残した言葉がありますが、
全ての物を数学で表現しようとする彼の考え方が、今の音階理論の元となっており、
音楽という目に見えないものを理論的に理解することが出来るようになったのです。
また、音階以外にも音楽の要素は数字で表すことが出来ます。
例えば、音の長さは音符の種類で楽譜に示され、4分音符や8部音符等、ここでも数字が使われています。
曲のテンポは、その音符が1分間に何回打てるかの量を数字で示します。
こんなにも複雑な数字の数々を視覚化しているのが楽譜ということを考えると、
簡単に読めるようになるまでに、それなりの訓練が必要ということには、納得がいくような気がします。
少し話がそれてしまいましたが、
音楽と数学との関連性を考えると、確かに音楽家に遊びが無いと言われてしまうことにも、
何となくその気持ちが分かるような気がしてしまいました。
YTJに集まる多様な価値観に触れたことで、新たな発見をし、
また自分の価値観を深めることが出来ました。
しかし僕は、音楽の面白さや、奥深さは、それを乗り越えた向こう側にあると信じておりますので、
この複雑に見える音楽の世界を、より多くの方に楽しんでもらえるよう、
試行錯誤を繰り返して参ります!
最後までお読みいただきありがとうございました。
English Vocal Election事務局
大川